フクシと京都のアレコレ帳

京都在住の支援員(仮)の雑記帳です。福祉関係が多い。

べてるの家に行ったときのこと~悩んだらべてるへ~

みなさんは、べてるの家をご存知でしょうか?

 

べてるの家(いえ)」とは、北海道・浦河(うらかわ)にあります、精神障害者地域活動拠点です。

 

↓ べてるの家のホームページです。 

urakawa.bethel-net.jp

 

2016年に見学に行ったことがありまして、短い逗留でしたが、感慨深い出逢いもあり、悩み多き方にはうってつけの場所です。あなたもぜひ!

 

感想としましては、実にカオスでした。いい感じに。今思い出しても、行けて良かった。

もし、べてる、気になっている人おられましたら、ぜひ行ってみてください。

 

以下、簡単な逗留記です。時系列。

■4月13日

最初にお伝えしますと、アクセスは悪いです!

午前9時ころの便で、関西から帯広空港まで飛行機。

帯広空港からはレンタカーを借りて、北海道南端の襟裳岬(えりもみさき)を経由で、海沿いの道を2時間半ドライブ。それでも、何度も通う方もいる「浦河」です。

浦河への到着は、夕方。

 

まずは、べてるの家が運営してるカフェ「ぶらぶら」へ。仕事終わりの、精神障害お持ちの利用者さん(「メンバー」とべてるの家ではお呼びしてます)と同じテーブルになったので、「京都から来ました」と挨拶すると、「で、何を悩んでここに来たの?」と。

初対面で、最初の挨拶から、「悩み」が話題!

さすが、べてるです。

期待通りです。

いやあ、普段こんなコミュニュケーションないので、吃驚しながらも、「こ、これが浦河かああ!」と静かにテンション上がりました。すごくオープン。みんな悩んで、ここに来るのですね。そりゃそうか。かく言うわたしもそうですが。他にも、「あなたは(幻聴)聞こえる人?」「いや、私は聞こえないですね」「いいなあ」。

普段の話題と違い過ぎて、べてる流のコミュニケーションすぐには馴染めませんでしたが、病気についてオープンでいられる環境がここにはあるのか、と。べてるの理念『弱さの情報公開』。世間話して、その日は、終わり。

■4月14日

就労支援の事業所へ。この事業所では、主に昆布製品の梱包や出荷をしています。

べてるの家の朝は、ミーティングから始まります。べてるの理念『三度の飯よりミーティング』。兎に角ミーティングだらけです。ひたすらミーティングです。べてるのミーティングは、みな、お互いの状況を確認しあうということで、人間味溢れます。あたたかい。ひとりずつ出勤確認と体調について、業務連絡もここで行われます。売り上げ状況なども。数値目標の達成は自己有用感にも繋がりますよね、当然のことですが。「みんなで」「稼いで」いこうという気風

朝から、おもてなしに、ひとりのメンバーさんが、歌を歌って下さいました。歌謡曲。熱唱。このカオスさは、うまく説明できないので、ぜひ体験してほしい。「べてる流」炸裂。カオス。素晴らしい。

午前は、昆布製品の出荷準備。私も参加させて頂き、はさみで昆布をチョキチョキしました。メンバーさんの中で、年長者の方が、私に昆布の切り方を教えて下さいました。私が困っていると、作業中すぐに助け船を出してくれる。よそ者への優しさに感動する。素敵や。

午後は、住居(グループホーム)の見学へ。管理的空気は一切なく、皆さんもう自由に過ごしてます。タバコも自由。足早だったため、住居はゆっくりは見れず残念。

■4月15日

この日もおもてなしで、朝から歌謡曲熱唱して頂く。やはりカオス。素晴らしい。

初めて、SSTソーシャルスキルレーニング)の見学をさせてもらう。

そうかあ、こういったことで悩むのだなということを知り、自分だけで解決するのではなく、みんなの力を借りて、改善していくという手法に納得。べてるの理念『場の力を信じる

午前で見学は切り上げ。今度は山道を通って、帯広空港に戻る。と、その前に、大量の昆布商品を買って帰りました。

 

↓昆布はこちらのショップからもご購入いただけます。

bethelstore.thebase.in

昆布の切り方を教えてくれた、年長者の方のお一人がすごく素敵でした。私のような、よそ者へも優しく、出勤していない人がいれば「〇〇さん、昨日休むと言ってたよ」と話し、「いやあ、おかしい、おかしい、俺たち頭おかしいからな」とべてる流のジョークをガンガン飛ばし、周囲への配慮を感じさせる方。こういう方になりたいと感じる。はにかみ笑顔がすてきなおじさまでした。ご自身のことはあまり深くは話されなかったけど、本州から二、三十年前に浦河に越されたと話してくれた。別れの時、また逢いたいと思った。きっと沢山の苦労があっての、人柄なのだろうなと。優しさを感じる。最後、「短い間だったけど、また」「また、逢いにきますね」と言って別れた。

また、悩んだら、べてるに行こう。

 

wikiも貼っておきます。ご参照くださいませ。 

ja.wikipedia.org